お知らせ

2021年10月28日

認知症の方の認知機能評価について

こんにちは!

リハガクの澤田です。

認知症の方を担当することになると、認知機能を評価するかと思います。

みなさんはどんな評価を行っていますか?

私が新人だった時は、認知機能評価を「HDS-R」ばかり行っていました。

それどころか「HDS-R」と「MMSE」の違いについてもあまり理解出来ていませんでした。

今思えば本当に何も知らなくOTをやっていたように思います。反省ですね。

OT学生さんや若手OTの方にはこの2つの検査の違いがいまいち理解できていない方もいるのではないでしょうか?

簡単にまとめると「HDS-R」は認知症高齢者のスクリーニングを目的とした検査で、「MMSE」は精神神経疾患の中で認知障害を検出する目的の検査です。

つまり「MMSE」は認知症の方のために作られた評価ツールではないということです。

認知症の評価に限らず評価を行う際には「目的」や「手段」をしっかりと把握しておくことが大切です。

認知症の方の認知機能評価簡単にまとめてみました。

検査名:HDS-R

目的:認知症高齢者のスクリーニング

特徴:〇記憶に関する評価項目が多い
   〇重度認知症の方だと集中できずに評価できない場合がある


検査名:MMSE

目的:精神神経疾患の中で認知障害を検出

特徴:〇認知症の方のために作られた評価ツールではない
   〇HDS-Rより広い評価領域


検査名:MoCA

目的:MCI状態だがMMSEで健常範囲の得点の方のスクリーニングをする

特徴:〇MMSEよりも各項目で難易度が高い
   〇軽度アルツハイマーでは高い判別率


検査名:CTSD

目的:重度~最重度の認知症者の残存する認知機能を簡便に幅広い領域を測定する

特徴:〇幅広い認知領域が評価できる
   〇MMSEが0点の方でも残存機能が評価できる
   〇実施時間10分程度で可能

重度認知症の方の認知機能評価について

重度の方だとなかなか認知機能を評価するのが難しいかと思います。そんな時に「CTSD」という評価は大変使えると思います。残存している認知機能が分かれば、その部分を活かしその方にとっての「作業」へと繋げることもできるかもしれません。

「CTSD」の評価用紙は作業療法士の田中寛之さんが運営するWebサイトから無料ダウンロード可能です。重度認知症の方の認知機能を評価し、良い作業療法を提供したいと思っている方は是非使ってみてください。

https://othiroyuki.com/documents/

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