2021年10月04日
上肢弛緩性麻痺や痙縮の強いかたへのアプローチ方法について
こんにちは!
リハガクの澤田です。
みなさん上肢運動麻痺への介入って悩んだことないですか?
脳血管障害の対象者さんを担当したことがある作業療法士なら一度はあると思うんですよね。
私も新人の頃はどう介入すれば良いのか全く分からずに悩んでいました。
上肢運動麻痺の方への介入でどんなことに困っているのか?
上肢運動麻痺の方への介入でどんなことに困るのかをリハガクでアンケートとってみたんですね。
すると「弛緩性麻痺の方への介入方法」「痙縮の強い方へのアプローチ方法」「亜脱臼の方への介入方法」などが困りごとのTOP3でした。
今回、作業療法士の湯川喜裕先生にこちらの困りごとに対してどう考え、介入すれば良いのかを聞いてみました。
リハガクオンラインのQ&A動画では実技を交えながら解説しているんで、また視聴してみてくださいね。
上肢弛緩性麻痺の方への介入方法
上肢弛緩性麻痺の方へのアプローチはやはり難しい部分もあります。
弛緩性麻痺の方への介入では、まずは予後予測が重要になるかと思います。
また、介入することで回復しやすい方の特徴というのもあるようです。
①対象者の認知機能面
認知症や高次脳機能障害があると指示理解や集中力の問題でなかなか上手くいかないことが多い。
②感覚障害の有無
感覚障害の有無の確認も重要です。重度感覚障害があると運動イメージ課題や運動錯覚がおきにくく改善しにくいとのことです。
認知機能面が比較的保たれており感覚障害がない方は訓練効果を得やすいようです。
単に療法士が他動運動するようなアプローチはあまり効果的ではなく、如何に対象者さんに動いてもらうか、もしくは動いている感覚を感じてもらうかが重要であると解説していました。
またその詳しい方法は動画でご覧ください。
痙縮の強い方への介入方法
痙縮の強い方へのアプローチでは、まずはストレッチの正しい方法を解説しています。
ストレッチでは、とりあえず筋肉を伸長すれば良いのではなく、緊張が落ちやすい順番があるそうです。
ストレッチは一時的に筋緊張が落ちますが、それだけだとまたすぐに緊張は高くなります。
脳の可塑的変化を考え、どのような刺激を入力すると良いのかが重要となるようです。
今回の動画ではVIM【振動誘発運動感覚錯覚】を用いたアプローチ方法について解説しています。
臨床で手指の緊張が高い方に対し、ストレッチなどで緊張を落としても、また緊張が高くなるような経験したことないですか?
そんな場合は
①上肢運動時に代償運動がないか確認する
②上肢近位部の固定性はどうなのか確認する。
などが大切になるようです。
代償運動を繰り返すと脳はその動作を学習します。そのため正しい運動を行うのが重要となります。筋出力等の問題でそれができないのなら電気刺激を用いる方法が良いと話されていました。
機器がない場合の方法についても動画内では解説していますので、また動画を視聴して学んでくださいね。
さいごに
リハガクオンラインでは今後も臨床で働く作業療法士の悩みを解決するためのQ&A動画を作っていきます。
皆さんの悩み事や聞きたいことを教えてもらえると嬉しいです。
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