お知らせ

2022年06月13日

認知症の方のBPSDについて

療法士は認知症を持つ方と関わる機会は非常に多いと思います。


脳卒中や大腿骨頚部骨折のリハビリテーション指示が出たが、認知症を合併していることもよくみられるかと思います。


また、認知症があることでその人にとって大切な「作業」の質が低下したり、QOLに影響を及ぼすこともあるのではないでしょうか?


皆さんはどんな関わり方やリハビリテーションを行っていますか?
その前にどんな評価を行っていますか?

認知症の評価では、おそらく多くの人が一番最初にHDS-Rを思い浮かべるのではないでしょうか?


HDS-Rは認知症の方の認知機能を簡易に評価することができ、大変メジャーな評価です。
もちろん認知機能面の評価は非常に重要です。


しかし、認知機能面だけを評価すれば良いのでしょうか?

BPSDの評価はしてますか?


認知症の方のBPSDは評価していますか?


BPSDとは暴力や暴言,徘徊などの行動症状と,抑鬱,不安,妄想などの心理症状についてのことを指します。

認知機能障害を有する方は、不安や孤独感から解放されようと行動することがあります。


時にはそれが暴力や徘徊などの問題行動となります。


BPSDが出現した際に「認知症だから仕方ない」と思ったりしていませんか?
その行動の背景にある認知機能障害や心理状況を推測、評価し介入方法を考えることが重要です。

そのためにはBPSDについて評価する必要があります。

まずはBPSDには多くの種類があるので、どの症状が出ているのか評価します。
その際には幅広い包括的評価尺度である「NPI-NH」が使われることが多いです。


「NPI‐NH」は12の症状を評価し、行動障害だけでなく、うつや幻覚などの精神症状までも評価できる尺度となっています。

そのほかに症状毎に個別に評価することも大切です。


興奮や異常行動が出現している方には「CMAI」、うつ症状がみられる方には「CSDD」などBPSDの症状毎に評価します。

BPSDの介入方法について


BPSDの介入には回想法や音楽療法などが効果的だとされています。
しかし、これだけではBPSDが解決できないことも多々あります。

上記の療法だけでなく、普段の生活の過ごし方への介入も非常に重要となってきます。

認知症の方のBPSDについて理解を深めたい方はこちらのセミナーがオススメです。

「認知症のBPSDを再考する~療法士にとって必要な評価と介入の考え方~」

一人でも多くの療法士が認知症の方の生活を豊かにできる関わりができると良いですね。